『エルヴィスオンステージVol.1』(That's the Way It Is)は、エルヴィス・プレスリーのアルバム。 映画『エルビス・オン・ステージ』のサウンドトラックとして1970年11月にリリースされた。
エルヴィスは1970年8月10日から9月7日まで、初日は1公演のみで、通常1日2公演、最終日は通常の2公演に加えて、午前3時から特別に3回目の公演を行い合計58回の公演を行った。
解説
スタジオ録音とライブ録音が混在しており、映画「エルビス・オン・ステージ」のリハーサルシーンでのみ登場した「恋のはた織り」「マリー・イン・ザ・モーニング」「この胸のときめきを」「群衆の中のストレンジャー」「恋へもう一歩」はナッシュヴィルでのスタジオ録音を収録。
「明日に架ける橋」はリハーサルシーンとコンサートシーンの両方に登場したが、このアルバムにはスタジオ録音に観客の拍手や歓声をオーバーダビングしたものを収録。
「ふられた気持ち」はライヴ録音で映画で使用されたのは8月11日のディナーショウだが、このアルバムには8月12日のミッドナイトショウでの録音を収録。
「去りし君へのバラード」も同様に映画で使用されたテイクとは異なるが、映画で使用されたテイクは11日のディナーショウ。このアルバムには8月12日のディナーショウでの録音を収録。
「20昼夜」と「ジャスト・プリテンド」は「エルビス・オン・ステージ」では歌われていない。
実際に「エルビス・オン・ステージ」で使用されたのと全く同じ曲は「パッチ・イット・アップ」のみで「君を信じたい」が映画とほぼ同じ音源だが若干の手直しとミックスの変更がされている。
「パッチ・イット・アップ」と「去りし君へのバラード」はこのアルバムではライブ録音だが、シングルではスタジオ録音で歌詞が若干異なっている。
エルヴィス・オン・ステージVol.1~3は邦題と発売された順番がリンクしておらず、実際に発売された順番は邦題とは逆のVol.3、Vol.2、Vol.1の順である。
2000年にボーナス・トラック、ライブ録音、リハーサルを収録したエルヴィス・オン・ステージ~30th Anniversary Edition(英題 That's the Way It Is: Special Edition)が発売された。 ディスク1にオリジナル収録曲にボーナス・トラックを7曲加え、ディスク2には最も多くのテイクが映画「エルビス・オン・ステージ」に採用されたラスヴェガスインターナショナル・ホテルでの1970年8月12日のミッドナイトショウを収録。 ディスク3の1~9曲目が未発表ライブ録音で、10曲目以降がリハーサルを収録している。 ディスク1の7曲目とディスク2の10曲目の「ふられた気持ち」は同一のテイクだがディスク2のものはミックスも異なり、いったんエンディングを迎えた後エルヴィスが再び歌いだすアンエディット/アンダブド・バージョンとなっている。 ディスク2の「ポーク・サラダ・アニー」の冒頭は欠けていたため別のショーの録音をつなげている。
映画「エルビス・オン・ステージ」は日本でも大ヒットを記録し「この胸のときめきを/エルヴィス・プレスリー~MGM映画エルヴィスオンステージ主題歌集」のタイトルで日本だけで発売された4チャンネルアルバムはオリコンLPチャートで16週間連続1位を記録した。 このアルバムは「20昼夜」と「ジャスト・プリテンド」の曲順が入れ替わっており「パッチ・イット・アップ」がステレオのスタジオ録音に差し替えられ「明日に架ける橋」は観客の拍手や歓声を取り除いたアンダブドバージョンが収録されていた。
収録曲
A面
B面
エルヴィス・オン・ステージ~30th Anniversary Edition
Disc1ボーナス・トラック
Disc2
Disc3
DS=ディナーショウ MS=ミッドナイトショウ
70年8月10日の公演はオープニングショウ1回のみだったため、ディナーショウ、ミッドナイトショウの区別は無い。
参加ミュージシャン
1970年6月4日~8日ナッシュヴィル・セッション
- エルヴィス・プレスリー - Elvis Presley ヴォーカル、ギター
- ジェームズ・バートン - James Burton リード・ギター
- チップ・ヤング - Chip Young リズム・ギター
- デヴィッド・ブリッグス - David Briggs ピアノ、オルガン
- ノーバート・パットナム - Norbert Putnam ベース
- ジェリー・キャリガン - Jerry Carrigan ドラムス
- チャーリー・マッコイ - Charlie McCoy オルガン、ハーモニカ
- ファーレル・モリス - Farrell Morris パーカッション、ヴィブラフォン
- ウェルドン・マイリック - Weldon Myrick ペダル・スティール・ギター
- ザ・ジョーダネアーズ - The Jordanaires バッキング・ヴォーカル
- ジ・インペリアルズ - The Imperials バッキング・ヴォーカル
1970年8月10日~9月7日ラスヴェガス公演
- エルヴィス・プレスリー - Elvis Presley ヴォーカル、ギター
- ジェームズ・バートン - James Burton リード・ギター
- ジョン・ウィルキンソン - John Wilkinson リズム・ギター
- チャーリー・ホッジ - Charlie Hodge ギター、バッキング・ヴォーカル
- ロニー・タット - Ronnie Tutt ドラムス
- ジェリー・シェフ - Jerry Scheff ベース
- グレン・D・ハーディン - Glen D. Hardin ピアノ
- ミリー・カーカム - Millie Kirkham バッキング・ヴォーカル
- ザ・スウィート・インスピレーションズ - The Sweet Inspirations バッキング・ヴォーカル
- ジ・インペリアルズ - The Imperials バッキング・ヴォーカル
- ジョー・ガルシオ&ザ・ジョー・ガルシオ・オーケストラ - Joe Guercio & The Joe Guercio Orchestra オーケストラ
脚注



