大阪都市圏(おおさかとしけん)は、大阪府大阪市を中心とする都市経済地域で、大阪市と周辺の都市を一体的に指す呼称である。
概要
大阪市を中心とする都市圏を指すが、その範囲は大阪市とその隣接市を指す場合や近畿圏とも呼ぶ地域と同一の場合など、用いる状況により異なる。都市雇用圏(10%通勤圏)によれば中心市に大阪市のほか、堺市・東大阪市・八尾市が含まれる。その圏域は奈良県、兵庫県、京都府、和歌山県におよび、約1208万人(2015年)の人口を擁する日本第2位の都市圏を形成している。域内総生産は45.4兆円である。
大阪市への流入超過人口は85万人であり、昼間人口は354万人となって、横浜市の昼間人口を越える。
京阪神大都市圏
大阪市の周辺を見ると、京都市・神戸市・姫路市・和歌山市などがそれぞれ中心機能を持って通勤・通学者を求心し、各々昼間人口が常住人口を越えているため、個別の都市圏を形成していると見なす定義もある。
- 京都都市圏:280万1044人、京都市への通勤・通学人口図 (PDF)
- 神戸都市圏:241万9973人、神戸市への通勤・通学人口図 (PDF)
- 姫路都市圏:77万3389人、姫路市への通勤・通学人口図 (PDF)
- 和歌山都市圏:56万9758人、和歌山市への通勤・通学人口図 (PDF)
これらを連結した都市圏と見なす総務省の定義では、大阪市・京都市・神戸市・堺市を中心市とした1.5%都市圏が設定され、近畿大都市圏と称されている。近畿大都市圏は、人口が1930万2746人(2015年国勢調査)を抱える三大都市圏一つであり、世界有数のメトロポリスでもある。その中でも大阪市は業務機能の点で飛び抜けており首座都市である。
定義
10%都市圏
2015年(平成27年)国勢調査「常住地による従業・通学市区町村別15歳以上就業者及び15歳以上通学者数」に基づいた、大阪市・堺市・東大阪市・門真市を中心市とする都市雇用圏(10%通勤圏)の人口は約1208万人。
その中で通勤率が最も高い自治体は大阪府大阪狭山市の47.4%であり、以下は通勤率上位20の自治体である。
都市圏の変遷
- 都市雇用圏(10% 通勤圏)の変遷
- 10% 通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
- 1987年10月1日:南河内郡狭山町が市制施行して大阪狭山市となった。
- 1991年10月1日
- 泉南郡阪南町が市制施行して阪南市となった。
- 北葛城郡香芝町が市制施行して香芝市となった。
- 1999年4月1日:多紀郡今田町・篠山町・丹南町・西紀町の4町が合併して篠山市となった。
- 2004年
- 10月1日:北葛城郡新庄町・當麻町の2町が合併して葛城市となった。
- 11月1日:上野市、名賀郡青山町、阿山郡伊賀町・阿山町・大山田村・島ヶ原村の1市3町1村が合併して伊賀市となった。
- 2005年
- 2月1日:堺市が南河内郡美原町を編入した。
- 4月1日:奈良市が山辺郡都祁村、添上郡月ヶ瀬村を編入した。
- 10月24日:三木市が美嚢郡吉川町を編入した。
- 2006年
- 1月1日:宇陀郡榛原町・室生村・大宇陀町・菟田野町の3町1村が合併して宇陀市となった。
- 3月1日:橋本市、伊都郡高野口町の1市1町が合併して橋本市となった。
- 2007年3月12日:相楽郡木津町・加茂町・山城町の3町が合併して木津川市となった。
- 2019年5月1日:篠山市が改称し、丹波篠山市となった。
国土交通省
都市間の距離が20km以内であり、人口10万人以上で昼夜間人口比率が1以上である、大阪市と東大阪市・守口市・門真市・大東市を核都市として大阪・東大阪・守口・門真・大東都市圏を設定する。5都市への通勤通学者が全通勤通学者の5%以上または500人以上の市町村を範囲とする。
脚注
関連項目
- 三大都市圏
- 首都圏
- 京阪神圏
- 京都都市圏
- 大阪都市圏
- 神戸都市圏
- 中京圏(名古屋圏)
- 都市雇用圏
- 畿内
- 北摂
- 北河内
- 中河内
- 南河内
- 和泉
- 阪奈
- 阪和
外部リンク
- 大阪市への通勤・通学人口図 (PDF) - 総務省統計局




